Caffè Sicilia(カフェシチリア) 世界的に有名なカフェ「カフェ・シチリア」 Corrado Assennza(コラード・アッセンツァ)。カフェシチリア社の共同経営者(兄のカルロとともに)でもあるパティシエです。 彼の存在なくして、カフェシチリアを語ることはできません。三代目となる彼ら兄弟は、南イタリアの世界遺産の街ノート(Noto)で代々、カフェを営んできました。 Notoという町について少し解説します。世界遺産となった理由は、この町の特殊な歴史によるものです。18世紀末、この地方を大きな地震が襲い、町は壊滅状態となったそうです。 住民たちは、壊滅した町を捨てて数百メーター下の台地に新しい町を建設することを決めました。そして、当時はやりのバロック様式を取り入れて町を再構築したのです。 このため、現在のノートの町はいたるところでバロック建築様式を堪能することができ、それが世界遺産となる理由の一つになったのです。 アルキメデスが暮らしていたギリシャ植民地のシラクーザにも近く、小高い丘に建つノートの町は屋根瓦が反射すると黄金色に輝くため、遠くから見ると素敵な桃源郷のように思えたのでしょう。 以来、世界中からこの特殊な町を訪れる観光客が増えたのだそうです。 カフェシチリアはその新しいノートの町の中心部、ドゥオモの隣で19世紀から営業を続けており、地元の素材を活かしたお菓子が評判を呼ぶ店です。 現在の当主であるコラードとカルロの兄弟はその技術を受け継いだばかりではなく、コラードが生まれ持ったセンスの良さを活かし、次々と新しい現代バージョンのドルチェを作ってきました。 その一つが、同社の代表製品であるトッローネです。地元の名産アーモンドやエトナ山山麓で取れる世界最高峰のピスタチオナッツを使った他にはないお菓子です。もともとは、クリスマスに楽しむご馳走メニューなのですが、今では年間通して作られています。 とりわけ、彼の作るトッローネは柔らかく、常温で1年間保存が可能でありながらいつ食べてもその味が不変であることです。ナッツの自然な風味がたっぷりと楽しめる逸品で、おなじみのピスタチオは人気ナンバーワンです。 コラードが考案した製品をもう一つ。地元産のオレンジの蜂蜜の中に、オレンジやレモンの果皮(ピール)を漬けこんでたっぷり香りを移した蜂蜜「ミエラーロ(造語)」があります。一度使うと忘れられない蜂蜜です。 このようにして作る製品の素晴らしさが評価を集め、カフェシチリアは数年前に「イタリア・ナンバーワン・バール」の認定を受けています。イタリアでもっとも有名な料理雑誌社「ガンベロロッソ」のお墨付きです。毎年高い評価を受け続けている店なのです。 今では、パティシエのコラード・アッセンツァはイタリアの料理業界の重鎮として有名になり、彼も現場を取り仕切りつつあちこちの講演会に引っ張りダコになる存在となっています。 有名になっても現場を大事にする彼の性格から、今現在輸入されているトッローネや蜂蜜は依然として彼とその愛弟子が手作りしたものです。そんなイタリアお菓子業界のトップの製品たちを、どうぞお楽しみください。 商品ページへ Post Share Hatena Pocket RSS feedly Pin it Cafe Sicilia, MAKER Giacomo Santoleri(ジャコモ サントレーリ) Pietro Romanengo Fu Stefano(ピエトロ・ロマネンゴ)