「バルサミコとは」イタリア食材研究:6
トラディツィオナーレ
モデナ産のトラディツィオナーレ・バルサミコ酢には12年以上熟成と25年以上熟成の2種類があります。25年以上熟成させたバルサミコは、”Stravecchio(extra old)”と呼ばれて区別されます。なぜ「12年(25年)以上」かというと、最低で12年(25年)の熟成期間が義務付けられているということなのです。単純に12年(25年)熟成させただけでも、テストで不合格になってしまうものもあります。めでたくテストに合格すると与えられる封印のシールが12年は黄色。25年は金色となり、化粧箱も12年はベージュ。25年はダークブラウンです。そしてボトルに貼られた各社のラベルに小さく「stravecchioストラヴェッキオ」と記されていることでしょう。これらが選び抜かれた王様のための調味料です。
トラディツィオナーレ・バルサミコ酢のもう一つの代表的生産地である、おとなりレッジョ・エミリアのトラディツィオナーレ・バルサミコ酢は、12年(ロブスター・ラベル=赤ラベル)18年(シルバー・ラベル)25年(ゴールド・ラベル)の3種類がラインナップされていて、やはり厳しいテストに合格したものが同じ方法で販売されています。こちらのものは、ボトルの形状もモデナとは異なります。また、テスト基準もモデナの基準とは異なるようです。私の印象では、モデナのものと比べて若干ライトな味のように思いました。