サッカーをする子ども

イタリアの子供の遊び

イタリア小話~Chiacchiere!/Mail Magazine 15 Aprile 2020

4月に入り、いよいよ春真っ盛りですね。
花が咲き穏やかな気候が続くこの季節は、外を出歩くのがとても気持ちいいです。
(コロナの影響で花見などが出来ないのが本当に残念です・・・。)

イタリアでも本来ならばこの時期は、ピクニックをしたりハイキングや遠足を楽しんだり、
友達と集まって遊んだりお菓子パーティーをしたり・・・と、何かと皆で集まるイベントが多くなります。
春になり皆でワイワイと楽しみたくなるのは万国共通ですね。

ということで、今回はイタリアの子供(と大人も?)が楽しむ定番の遊びをご紹介します。

Calcetto カルチェット

カルチェット

卓上で行われるテーブル・サッカーです。
選手のフィギュアがついた棒を動かし、お互いのゴールを目指してボールを運びます。
卓上サイズの小さいカルチェットから、テーブルがそのままカルチェットになっている大きなものまであります。テーブル付きのものはバールやバスの待合所などにあり、子供だけでなく大人やおじいちゃんまで楽しんでいるのをよく見かけます。
待合室で時間つぶし・・・といいつつ、いつのまにか熱中してしまうゲームです(笑)

Tombola トンボラ

日本でもお馴染みのビンゴゲームで、イタリアでは「トンボラ」と呼ばれます。
実は18世紀にナポリで生まれた伝統がある遊びです。

ルールは日本とほぼ同じです。
ガラガラからランダムに出てくる数字と自分のカードの数字を照らし合わせて、
一致したらその数字に印をつけていきます。
ローカルルールもありますが、基本的にはトンボラでは全部の数字が印で埋まった人が勝者です。

またイタリアでは1から90までの数字に具体的な意味が与えられているので、
カードにはその意味の絵が描いてあったり、
ガラガラを回す人は数字に関する慣用句などを言って場を盛り上げたりします。

Uno due tre stella /ウノ・ドゥエ・トレ・ステッラ!

ウノ・ドゥエ・トレ・ステッラ

日本でもお馴染みの「だるまさんが転んだ」のイタリア版です。
直訳すると「1、2、3、星!」で、「だるまさんが転んだ」の「だ」にあたるのが「Stella(ステッラ)」の部分です。このとき鬼は振り向いて、動いた人がいないか探します。
動いている人を見つけたときは、「Ti ho visto!(見つけた!)」と言います。
タッチする側になったときは「Toccato!(タッチ!)」と言って鬼に触れます。
鬼がタッチされたらゲーム終了です。

Nascondino/ナスコンディーノ

ナスコンディーノ

日本でも定番のかくれんぼです。
遊び方は日本と全く一緒で、じゃんけんで鬼をきめて、鬼が数えている間に他の人は好きな場所に隠れます。
鬼の「Arrivo!(行くよ!)」という合図と同時にスタートし、隠れている人を見つけたときは「Trovato!(見つけた!)」と言ってタッチします。
全員見つけたら最初に見つかった人が次の鬼となります。
ちなみにナスコンディーノはNascondere(=隠す)というイタリア語からきています。

ナスコンディーノ

今ではイタリアでも、プレイステーションや任天堂Wii、ポケモンGOを始めとしたスマホゲームなど、
日本でも馴染み深いゲームがよく遊ばれるようになりました。
ただ公園やバールなどでは昔ながらのゲームに興じる人も見かけ、なんだかほっこりしてしまいます。

日本とは似ていても少しずつ異なるイタリアの遊び。
今でこそゲームが中心の時代となっていますが、イタリアらしさがある昔ながらの遊びも受け継がれていくといいなあと思います。