イタリアデザインの魅力
イタリア小話~Chiacchiere!/Mail Magazine 08 Luglio 2020
イタリアデザインの魅力
イタリアデザインと言えば、どのようなものをイメージしますか?
GucciやPRADAと言ったファッション業界のトップブランド
cassinaやALESSIなどの家具や小物
FerrariやBianchiなどのトランスポーテーションなど・・・
挙げたらきりがない程、日本にも多くのイタリアデザインを目にします。
イタリアデザインが日本へ普及したのはバブル全盛期の1980年代と言われており、この頃からイタリアの“ポスト・モダン”が日本でも定着し始めました。
視覚的なイタリアデザイン
一般的にイタリアデザインと言っても、そのデザインの幅は広く、一言で語れるものではありません。
そのため、あくまでも一(いち)イタリア好きがお話する個人的主観であることをお許しください<(_ _)>
イタリアデザインから感じるもの、それは“個性”です。
日本ではいかにシンプルで利便性があるデザインかが勝負に見えますが、対してイタリアでは、他にない個性あるデザインを大切にし、ビビットカラーが使われることもしばしば。
色鮮やかな壁の色をした住宅やお皿、車などを見ると“イタリアらしい”と思ったことはありませんか?
この写真はヴェネツィア近くにあるムラーノ島という街の写真です。カラフルな建物は霧が多い街で自分の家を目立たせるために施されているようです。
きちんとした目的があるのですが、それでもこの色はきっと日本では見ることがないでしょう。
イタリアの建築は一度作ると取り壊しができないため、外見ではなく、中身(インテリア)を変えていくことで、いかに面白いものが作れるかなど様々なアイディアが出るという点でも、イタリア文化がイタリアデザインの普及にもつながっていると言っても過言ではありません。
私のイタリア人の知人は
「イタリアデザインはユニーク。これと決めたらこれ。シンプルが哲学でもある日本のデザインとは国民性が違うから似て非なるものは多い。」と話していました。
納得。
イタリア人にとってデザインとは
イタリア人とデザインはきっても切り離せない関係にあります。
それはイタリア人の日常生活から垣間見ることができます。
例えば、ご飯を食べる時。日本人の場合、箸の使い方や食べ方など食事中のマナーを大切にする方が多いかもしれません。
ではイタリア人はどうでしょう。イタリア人にとって食の時間はとっても大切なため、まずはダイニングをオシャレにして、良い空間を作りあげるところから始めます。
テーブルクロスにキッチンマットを敷いて、フォークやお皿などを並べるテーブルコーディネートから食事をスタートさせます。
また、家には必ず絵画が飾られており、アートを身近に感じながら生活しています。
細部にこだわる美しい空間で生活をすることに幸せを感じるのです。
イタリア人にとって日常生活における美意識は高く、自然と家庭毎のイタリアデザインに触れているからこそ、個性的なデザインが生まれるのかもしれません。
イタリアデザイン展示会/見本市
そんなイタリアデザインを間近に感じることができる展示会をいくつかご紹介します。
・ミラノ国際家具見本市(ミラノサローネ):毎年4月
・ミラノデザインウィーク:毎年4月
・ピッティウオモ@フィレンツェ:毎年1月・6月