マスクは?薬は? 気になるイタリアの花粉症
イタリア小話~Chiacchiere!/Mail Magazine 18 Marzo 2020
ウィルスや風邪のニュースが絶えない今日この頃・・・。
皆さん、ご体調はお変わりないでしょうか?
この時期は季節の変わり目に加えて、花粉症も辛い時期ですね。
イタリアでも春先からは花粉症が流行りだし、威力もまた日本より強烈です。
今回はそんなイタリアの花粉症事情についてご紹介します。
イタリアにも花粉症は存在する?
花粉症はイタリア語で「Allergia ai polline(アレルジア・アイ・ポッリネ)」といいます。
そう、残念ながらイタリアにも花粉症は存在するのです・・・。
花粉は日本と同様に、3月下旬から5月中旬くらいにかけてピークを迎えます。
「betulla(樺の木)」、「graminace(イネ科の植物)」などがよくアレルギーの原因とされていますが、
イタリアで最も悩まされる花粉は「pioppo」というポプラの木のものです。
ポプラの木は街なかや路上、丘陵など様々な場所に植わっており、
北も南も関係なくイタリア全土に自生しているのでもはや逃げ場はありません。
直径4センチほどのタンポポの綿毛のような花粉が風にのりながら街中を飛び交い、
クシャミや鼻水をかむ人が増えだします。
女性にとっては肌荒れの原因にもなる悩みの種でもあります。
また野山に行くと、このピオッポの綿毛が地面一杯に絨毯のように広がっていることもあります。
花粉症にとっては発狂してしまう・・・そんな光景です。
イタリア人の花粉症対策
イタリア人に聞いたところ、みんな薬局で薬を買っているそう。
この時期は薬局に「antistaminici(アンティスタミニチ/抗ヒスタミン薬)」や目薬が並び、
処方箋なしでも買うことが出来ます。
ちなみに、オリーブを使った民間療法などあるのかと少し期待しながら尋ねましたが、
やはり現代医療が一番とのことでした。
マスクはしない方が無難?
花粉症対策として、日本人ならマスクが真っ先に出てくるかと思いますが、
イタリアでは花粉症に限らず風邪などの際もマスクの出番は稀でした。
「マスクをつける=病気の人」だと思われてしまい、あまりいい顔はされなかったそう。
しかし今はコロナの影響もあり、マスク着用している人は増えました。
花粉事情はなかなか大変ですが、イタリアの春は花も咲き乱れ気候も穏やかになり、
観光やピクニックなどに最適なシーズンです。
この時期にイタリアに行く予定の方は、花粉薬を持って春を楽しむことをお勧めします。