イタリア式!プレゼントのお作法いろいろ

イタリア小話~Chiacchiere!/Mail Magazine 05 Dicembre 2019

Buongiorno!

イルミネーションが輝き、街にはクリスマスムードが漂ってきましたね。
皆さんもそろそろプレゼント選びを楽しみだす頃でしょうか。
人との繋がりを大切にするイタリアには、プレゼントに関する様々な文化があります。
今回はそんなプレゼント文化についてご紹介します♪

①クリスマスには赤い〇〇をプレゼント?!

赤い下着のプレゼント

来月いよいよやってくるクリスマス。
ナターレ(Natale)と呼ばれるこの日はカトリックの多いイタリア人にとって最も大切なイベントの一つで、
イタリア独特のプレゼント文化があります。

それはなんと、真っ赤なランジェリーを贈るという文化!
「1月1日に赤いランジェリーをつけていると、その年は幸運が舞い込む」という言い伝えがあるため、
クリスマスに年始用の下着を贈るそうです。
そのためクリスマスシーズンには、下着売場一面が真っ赤に染まり大賑わいをみせます。

日本では還暦に赤いちゃんちゃんこを送ったり、巣鴨の赤いパンツが縁起物として人気だったりしますが、
世界共通で赤いものには縁起がいいイメージがるのでしょうか?

それにしてもランジェリーを贈るなんて、セクシーでなんともイタリアらしいですね!

②男性必見、黄色い花で感謝の気持ちを!

黄色い花で感謝の気持ち

3月8日は「フェスタ・デッラ・ドンナ(Festa della donna)」=「国際女性デー」として世界的にも有名な日です。
この日男性は、感謝の気持ちを込めて女性へミモザの花をプレゼントします。

この女性の日が近づくと、ミモザの花やグッズが売られだしイタリアの街中は鮮やかな黄色で埋め尽くされます。
そして女性の日当日は、母親や恋人、奥さん、家族、友達や会社のスタッフなど、
男性は年齢や職業を問わず日頃の感謝を込めて女性へミモザの花をプレゼントします。
ちなみに最近では女性同士で贈り合うのもトレンドだそうです。

このコラムを読んだ男性のみなさん、来年は是非周りの女性にミモザの花をプレゼントしてみてはいかがでしょうか?
花束を貰って喜ばない女性はいないはず!(笑)

③イタリア版七五三にはゴージャスなプレゼントが!

ボンボニエレ

カトリックの国々では正式なカトリック教徒として認定されるために、
子どもは3回の儀式を受ける必要があります。

1〜2歳までの間に洗礼式、10歳頃に初聖体拝領式、14歳頃に堅信式と、
この3つの儀式を通しはじめてカトリックとして認められます。

この中でも10歳に行われる初聖体拝領式は「イエス・キリストと結婚する日」=「キリストの心と一体になる日」とされ盛大な儀式が行われます。

そしてその際、子供に送るプレゼントとして定番なのが貴金属類です。
ブレスレットやリングなど、新品から代々続くアンティークのものまで、様々な貴金属がプレゼントされます。
親戚が多い子なんかは、10歳にして大人顔負けの量の貴金属を持つこともあるそう。

また初聖体拝領式をしたあとは、プレゼントをしてくれた人へのお返しとして、
ボンボニエレ(Bomboniere)を用意します。

ボンボニエレは結婚式や出産祝いなど、おめでたい事があったときにプレゼントする定番の伝統菓子です。
アーモンドを砂糖でコーティングしており、基本的に白いものが多いですが、女の子へは薄いピンク、男の子へは水色などバリエーションも富んでいるようです。
最近日本でもよく見かけますね。気軽に感謝の気持ちを伝えられるので人気もあります。

プレゼント

イタリアには様々なプレゼント文化がありますが、何より大切なのは気持ちです。
みなさんも感謝の気持ちや思いを、プレゼントにのせて伝えてみて下さいね!